コラム

本講座②  騙されるな!坪単価のカラクリを暴く!【建物編】


みなさんこんにちは。
本講座②は、「騙されるな!坪単価のカラクリを暴く!」です。
住宅業界の裏情報です。しっかりとお聴き下さいませ。

◆2つの坪単価

業界人でないとなかなか分かりません。
住宅業界には、2つの坪単価があります。
①土地坪単価
②建物坪単価
です。
①は分かりやすいですね。
計算式は、土地の購入価格÷坪数です。
坪数はFIX(固定値)。
土地の購入価格は、場合によって、「給排水引込工事」、「地盤改良工事」などが加算されるケースがあります。
詳しくは、本講座の後の、「土地講座」をご覧ください♪

◆分かりにくい、建物坪単価

土地の坪単価のお話はOKですね?
土地の購入価格に若干の増減変動がありますが、土地自体はだれが測量しても
面積は同じですので、分かりやすい話だと思います。
大阪の都心部の場合、坪単価が100万円を超える地域がたくさんあります。
奈良県の住宅地の場合、坪単価30~40万円が多いゾーンです。
問題は建物坪単価です。
計算式は、土地の坪単価同様、
建物建築価格 ÷ 建物面積
となります。
きっと、土地坪単価という考え方にくっついて、
「お、建物もそういう表現すれば、分かりやすいじゃん」
ということで、後から出てきた考え方なのでしょうね。
これが、諸悪の根源です。

◆坪単価の目的

まず、このように「坪単価」という表現を使う目的は何か?それは、
「単位あたりの費用を比較しやすくするため」
に他なりません。
①2000万円 50坪
②1500万円 30坪
を比較する場合、坪あたりの費用に置き換えて、
①坪単価 40万円
②坪単価 50万円
であるなら、②の方が高い。その理由は? あぁ、材木の品質か。
てな具合に、思いを巡らしていくわけです。
分かりやすいでしょう?

◆諸悪の根源 建物坪単価

住宅会社を選ぶ際、坪単価という表現を使うことで、
A住宅会社で建てれば、建物坪単価 30万円
B住宅会社で建てれば、建物坪単価 40万円
比較しやすいですね。使用されている設備も含めて比較すれば、A・Bどちらの住宅会社を
選ぶべきか、検討材料になります。
ここで悪徳C住宅会社が登場します。
C住宅会社 「うちで建てれば、坪単価25万円です」
お客様 「お~っ。断然安いね!お宅で建てるわ!」
しかし、実際にはオプション費用などがかさんで、坪単価60万円になった・・・
なんて話は、この業界ではよく聞く話です。

◆建物坪単価のカラクリを暴く!

なぜそんな事が起こるのか?
それは、計算式に理由があります。
①建物建築価格 ÷ ②建物面積
建物坪単価を安く見せたい住宅会社は、
①を小さく、②を大きくするように、操作します。
現在の法律では、「建物坪単価」の見せ方についての広告規制がありません。
全ての住宅会社が、独自の計算方法で広告しているわけです。
「坪単価25万円!」にはくれぐれもご用心を