もう11月ですね。今年もあとわずかとなってきました。そして気になる消費税の増税も近づいてきました。
増税前の駆け込み需要はいかがなものか、周りの動きも気になります。
10月31日に国土交通省が新設住宅着工数を発表しました。
国土交通省が31日発表した9月の新設住宅着工戸数は、前年同月比19.4%増の8万8539戸と13カ月連続プラスだった。9月としての伸び率は2008年(54.2%増)以来、5年ぶりの高水準。住宅ローン金利や住宅価格の先高感に、14年4月の消費増税前の駆け込み需要も加わり、大幅に増えた。
主な内訳は、注文住宅の「持ち家」が14.2%増の3万2128戸、アパートなど「貸家」は21.5%増の3万1892戸。マンションや建売住宅の「分譲住宅」は23.5%増の2万3968戸だった。
昨年の9月と比較して、19.4%の増で13カ月連続のプラスという事でした。
よく見てみると新築住宅着工件数の内容は3つに分かれています。
①注文住宅の「持ち家」
②アパートなど「貸家」
③マンションや建売住宅の「分譲住宅」
これらは性質がまったく異なることにお気づきでしょうか。
タイトルだけを見ていると、「家がたくさん売れてる」と思ってしまいそうですが、その考えに当てはまるものはズバリ①の注文住宅の持ち家だけです。
②のアパートなど借家は、大家さんが建築したもので、これから賃貸として貸す為の建物を新築着工したと言う事です。これは「家がたくさん売れている」という意味とは異なります。
また、③のマンションや建売住宅の「分譲住宅」については、お客さんに売る前の住宅を新築着工したという事です。こちらも「家がたくさん売れている」という意味とは異なります。どちらかと言うと、販売側が売れるだろうと見込んで作っている数です。景気が良くなりそうだという指標に近いものがありますね。
「駆け込み需要と言うけれど、みんなどうしてるの?」と気になる周りの動きという意味では、①の注文住宅の「持ち家」の数値である、14.2%増と言うのが意味としては近いのではないでしょうか。戸数にして約1万件。また、住宅を販売する側も昨年より23.5%増と売れるだろうという見込みが強い事が言えます。
私自身の考えですが、マイホームを買うにはある程度決意が必要だと思います。
なにせ、数千万円もの買い物です。多くの方が「金利も安いし、買うのは今だと思うけど・・・」と迷いながらなかなか決断できないのではないでしょうか。その背中を押しているのが消費税の増税。エイっ!と一歩を踏み出すきっかけを得て購入者が増えているのではないかと考えています。(文:土居靖典)