みなさんこんにちは。
いよいよ本講座です。本講座①は、「えっ!私お金借りた覚えありませんが!!!」です。
◆保証人とは?
皆さん、保証人になったことはありますか?
または保証人になってもらった事は?
そうです。今日のお話は、
「保証人」
についてです。
恐ろし~話ですから、耳の穴をOPENにして、しっかり聞いて下さいね(笑)!
皆さんがお金を借りるとき、
「保証人を立てて下さい」
という事が起こり得ます。
保証人。
やはり、怖い響きですよね!
でも、しっかり内容を理解して、その怖さを知れば、大事故を防ぐことはできます。
まず、保証人の一般的な知識から整理します。
例えば、Aさんが知人Sさんからお金を借りるとします。
Aさんは最近転職したばかりで、収入が低く、転職した会社に定着する見込みも立ちません。
お金を貸す側のSさんとしては不安ですね。
そこで貸す側のSさんとしては、
保証人
が欲しいわけです。
万が一Aさんが失業して、お金を返せないとしても、保証人が代わりに払ってくれるので。
ここでは保証人をBさんとします。
◆事件勃発!Aさんがついに失業!!
さぁ、事件です。
Aさんが実際に失業してしまいました!
Sさんとしては、
「Bさん!代わりに払ってよ!」となる訳です。
これに対して保証人のBさん曰く、
「Sちゃん。Aさんの所へ行ったかい?えっ?行ってない?あらあらそれは困るわね♪」
そうです。Bさんには、「先に本人Aの所へ行けよ!」という権利があるのです。
これを、難しい言葉で「催告の抗弁権」と言います。
要するに、
「いきなり、俺のところへ来るなや。」
という趣旨です。
Bさんに指摘された貸し主のSさんは、Aさんの所へ行きましたが、
ほうほうの体で引き上げてきました。そして、Bさんに、
「Aさんの所へ行きましたけど、やっぱり返す余裕がないって言われました・・・」
Bさん曰く、
「Sちゃん。アタシは知ってわよ。Aさんが親の遺産を相続して、大きな山を3つ持ってるって。
そいつを売り飛ばして、お金にすればいいんでなぁい?」
そうです。Bさんには、「本人Aは、○○の財産を持ってるぜ!」
という切り札を使う事ができるのです。
これを、難しい言葉で「検索の抗弁権」と言います。
要するに、
隠し財産を暴露する。
と言う趣旨です。
お分かりいただけたでしょうか?
◆連帯保証人とは?
ひとえに保証人と言っても、こう言う切り札を使う事で、何とかリスクヘッジできるのです。
でも、これだと貸主のSさんが大損ですね。
そこで、民法が考え出したのが、保証人のグレードアップ版。
連帯保証人
と言うやつです。
連帯。
要するに、「一緒に」という意味です。
先ほどご説明した、
「催告の抗弁権」、「検索の抗弁権」を剥奪されるのが、連帯保証人です。
つまり、連帯保証人になると、借金した人と「全く同じ立場」になるのです。
連帯保証人になんて、絶対になるもんじゃありませんよ。
百害あって一利なし。
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