コラム

住宅ローン金利競争が激化|今週のまるわかり住宅ニュース

変動金利と固定金利
消費税増税前に各銀行は、駆け込み需要を狙って金利競争が激しくなってきました。
景気が上向きになり、4ヶ月連続で上昇し続けましたが、ここにきて、月半ばで金利変更を行うなど、銀行の動きが活発化しています。
三菱東京UFJは、16日から変動型を0.1%引き下げると発表しました。期間10年の固定型は据え置くものの、変動型は0.875%から0.1%引き下げる方針です。一方、みずほ銀行は、12日から10年固定型を0.1%引き下げました。また、三井住友信託も12日から変動型を0.05%引き下げ、0.725%にしています。月半ばの金利変更は極めて異例で、消費増税前の駆け込み需要を狙って金利競争が激しくなっています。(参照元:テレ朝NEWS)
しかし、0.725%とは凄いですね。金利0.875%と比較すると、3000万円を金利変動無しで35年借りたとして、支払い総額で約85万円の差額になります。
35年という長期間の返済では、借入時のほんの僅かなタイミングだけでこれほど大きな金額が変わってしまいます。こればかりは神のみぞ知るタイミング。本当に神経を使いますよね。
この金利合戦はいつまで続くのでしょうか。
それにはまず、消費税増税に伴い、実際に住宅の価格が増税の対象となる時期を見てみましょう。
消費税が5%で計算されるのは下記の条件です。
①来年3月31日までに引き渡し完了
②注文住宅の場合は今年9月末までの請負契約完了
条件①の方は、建て売り物件であればまだ猶予がありそうですね。こちらは来年の2~3月当りに需要が高まりそうです。
条件②の方はいかがでしょうか。請負契約完了と記載されています。
注文住宅の場合ですと、「御社でお願いします!」と決めてから「設計」などの仕様打合せ。「これで行きます!」と仕様決定してから「契約」となります。
請負契約とは:依頼を受けた者(請負人)がある仕事を完成することを約束し、その注文者がその仕事に対して報酬を支払う契約を「請負契約」といいます。建物の建築工事や土木工事などのように、実際、物として完成させる契約が一般的ですが、弁護士のように訴訟をやり遂げる「依頼」などのような場合も請負契約となります。(参照元:コトバンク)
ということは、施工が長引きそうな注文住宅について、今の時点で業者が決まっていないと間に合いません。もちろん引き渡しが来年の3月末までに完了するのであれば、一向に問題はありません。
あくまで、来年3月末以降に引き渡しになる予定の注文建築は急ぎましょうという事です。
私個人の見解では、この9月までの駆け込み需要はまだまだ数が少ないのではないかと思います。
なぜなら、それほど長期施工の注文住宅の需要が低いと考えているからです。
ZERO-CUBEは工期が約80日です。本格的に駆け込み需要が高まるのは年末あたりからではないかと思います。
あくまで個人的見解ですが、まだまだ金利合戦は続くのではないでしょうか。(文:土居靖典)